城跡旅行!

旅行好きです。普通の旅行も好きですが、廃城跡(常識人の感覚で言うと、な~んもない城跡)が好きです。旅行・城跡での発見をメインに紹介するブログです。行ってみたいと思って頂ければ最高に嬉しいです。

阿波国の城跡@上大野城・畑山城・和食城・八多城③

さてさて、阿南市の畑山城を出発。

次は旧鷲敷町にある「和食城」(仁宇山城とも)に向かいます。

今まで中世から存在する山城メインに紹介してきましたが、和食城は少々今までとは事情が違いまして。

 

信長亡き後、秀吉による全国統一の戦争が繰り広げられますが、四国・阿波国もこの渦中に巻き込まれます。

この時、四国攻め、特に阿波国攻めに功績のあった蜂須賀氏に秀吉は阿波一国を恩賞として与え、その後は明治を迎えるまで蜂須賀氏が阿波国を治めることになります。

蜂須賀氏は阿波国の支配をスムーズに進めるため、本城として徳島城を築城、そして国内要所に9つの支城を配置します(阿波九城)が、その一つがこの和食城です。

 

和食城

比高:-

駐車場:城跡の蛭子神社南に参拝者用の駐車場あり。

登城口:神社入口。神社境内地なので特別な装備は何もいらない。

 

神社全体が主郭で、四角い形と思われるが土地の改変で城全体の縄張りは不明。

東と北を土塁で囲い、東は横堀も伴う。南東と北東隅に櫓台があり、北東には土橋付きの虎口があります。

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南の道沿いに駐車場があるので車を停め、鳥居をくぐればもう主郭。最近、登りが必要だったり駐車場の無い城跡が多かったので楽ちん♪ なんか新鮮(笑)

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2本の杉の大木。ご神木でしょう。奈良時代に植えられたと伝わる・・だそうですが、そんな昔から神社だったのか・・?廃城された後からじゃないんだろうか?

とりあえずお参りを済ませ、遺構を見せてもらいましょ。

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神社東側の土塁。境内からもよく見えてます。

 

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土塁に登ると横堀が。土塁に沿うように掘られています。

 

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堀内部に入ってみました。かなり明瞭に残ってます。堀の一番深い所と土塁の一番高い所では3m差ぐらいあります。

 

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堀の北東隅まで来ました。写真中央の土塁の切れ目(太い木が横倒しになってるところ)が虎口、虎口右のこんもりした土塁の高まりが櫓台と思います。

 

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別角度から。虎口に向かって土橋でつながっていますね。土橋の両側は横堀。

今、残る遺構の中では、一番この城の守りの要となる部分です♪

堀を越えて土塁をよじ登るよりは、土橋を通れば簡単に城へ侵入できますが、敵兵は1列になって進むしかなく、土塁と櫓台の二方向から集中攻撃を浴びる訳です。

 

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こちらは北側の土塁。

写真右側の白い部分は下に那賀川が流れていて、絶壁になって落ちています。

ここの土塁もかなり高く、川から船を横付けされて侵入するのを防ごうとしたのかな?と想像。

 

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ここで神社境内に戻ります。主郭の北西隅です。

ここで土塁は90度南に折れますが、その先は現在民家(社務所かも)となって土塁は消滅してしまってます。

なぜかは分かりませんが、この付近だけ丸っこい川原石で土塁が補強されています。

 

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こちらは南東隅の櫓台。

土塁の高まりはかなり広く、北東隅の物に比べるとかなり大きかったのだと思います。

 

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最後に那賀川の対岸からの全景。

河岸段丘先端の絶壁の城なのがよく分かりますね~。

てか、さっきまであの端っこスレスレの土塁上にいたわけで・・( ̄∇ ̄)

皆様も城跡めぐりはご安全に。

 

和食城跡、実は遺構の残り具合も一部だし、それほど期待せずに行ったんですが、期待以上に遺構がわかりやすく残り、かなりの満足です。

駐車場から徒歩30秒だし、神社境内なので非常に散策しやすいです。予想を超える土の遺構で、かなりのオススメ物件でした(*⌒▽⌒*)

 

時間もちょうど昼。

近くの道の駅で昼飯に突撃~(^□^)

次回に続きます。