城跡旅行!

旅行好きです。普通の旅行も好きですが、廃城跡(常識人の感覚で言うと、な~んもない城跡)が好きです。旅行・城跡での発見をメインに紹介するブログです。行ってみたいと思って頂ければ最高に嬉しいです。

阿波国の城跡@西方城・高源寺城①

徳島県で城跡行くなら西部か南部へ!

 

徳島県の城跡は、凝った造りのものが少ないように感じます。

城は戦乱が起きたときに立てこもる防御施設。戦乱の激しい地域であれば、敵を侵入させない工夫を必死で考えます。そりゃそうです。落城したら普通は殺されますから。戦国の世の人たちだって、命は惜しいですよ。。。

また、城を攻め落として城主が入れ替わった場合、新しい城主はその城の弱点が分かっているので防御の薄い箇所を補強します。

つまり、阿波では戦国時代も他国よりは比較的穏やかな時間が流れていたのでは?と思われますが、一時期、荒れた時代があります。

阿波の三好さん、お家騒動のゴタゴタに乗じて土佐の長宗我部さんが攻め込んできた時です。(羽柴氏の四国侵攻時にリフォームされた城の紹介はいずれまた今度)土佐から阿波へ行くなら阿波西部(現代もコチラがメインルート)か、室戸岬まわって南部から(国交省さんお願いです。南部にも早く高速道作ってください・・(o_ _)o)となります。

 

さて、前置きが長くなりました。

今回、阿南市にある2つの城跡を訪れてみました♪♪ 両城とも早くから長宗我部方に降ったため、その影響を受けたんでしょうなあ・・阿波国にはあまり見られない工夫が盛りだくさん~( ´艸`)

 

西方城跡

比高:約120m

駐車場:川を挟んで北側、日亜化学本社が登山者に開放しています。又は行事の無い日なら八幡神社(ただし自己責任で)

登城口:城の北側の道沿い(階段整備)又は西側のコンクリート工場手前を左に折れる路地があり、電力の鉄塔整備道を進むと搦手に出る(ほぼ未整備。足場悪く倒木多数)

 土佐へ続く旧街道がすぐ東にあるため、城は東を意識して作られてます。山頂に主郭を置いて帯曲輪で囲み、東側を多数の腰郭をひな壇のように配置して、主郭の後ろを2重堀切で分断しています。手元に縄張り図はありますが、ここに載せると著作権上アウトなのであしからず<m(__)m>

f:id:d_f_t:20200125150938j:plain
f:id:d_f_t:20200125160600j:plain
北側道路の路駐は不可。登城口を登る

登城路はキレイに整備されていて15分ほどで頂上までたどり着きました。

f:id:d_f_t:20200125161018j:plain

頂上展望台からの眺め

ええ、景色は凄くキレイですよ。しかし主郭には展望台が設置され、展望台から外に出られないように防護ネットが張り巡らされています。。私が見たいのは展望台の向こう側にある遺構なのですが・・・

仕方がありません。正規ルートからのアプローチは断念。一度山を下り、搦手側からリトライすることにします。城山北側の道を西へ進むとコンクリート工場があるんですが、そのすぐ手前に山側へ行く路地があるのでそこを進みます。

電力の鉄塔整備道と思われる鉄の橋を城側へ渡ればそのルートで正解。今は使われてないようですが、作業用のモノレールが敷かれています。

登ること20分ぐらい。少し藪が開けたかな?と思ったとたんに現れました。

f:id:d_f_t:20200126151601j:plain

主郭背後2条目の堀切

おぉ、あるねあるねー(*^_^*)

f:id:d_f_t:20200126152123j:plain
f:id:d_f_t:20200126152213j:plain
主郭側から見た堀切の段差

なんてことない段差だけど、こうすれば高低差が伝わるでしょうか。

そのまま進むと鉄塔があります。鉄塔曲輪(笑)建設の時にかなり改変されたようで、1条目の堀切はほとんど分けわかんなくなってます。

f:id:d_f_t:20200126152948j:plain

主郭背後の堀切1条目

1条目の堀切。右側は主郭です。恐らく電力会社が鉄塔管理で草刈と雑木切ってくれてるのはここまで。急に足場が悪くなり、ブッシュ化してきました。かがまないと進めない箇所も多数。

f:id:d_f_t:20200126153450j:plain

主郭南側虎口

主郭には南と北、2カ所に虎口があります。分かるかな~?画面中央わずかな凹みが虎口です。では、裏口から失礼。お邪魔しま~す♪

f:id:d_f_t:20200126153924j:plain
f:id:d_f_t:20200126153849j:plain
主郭下の帯曲輪

主郭の下、キレイに帯曲輪が残ってます(≧∀≦)主郭のフチにはうっすら土塁も。内部はこれでもかと言うぐらい竹でヤブヤブです。もし夏に来たら守備兵(ヤブ蚊)の総攻撃を食らうことでしょう。暑い時期に来るのはオススメできません。

f:id:d_f_t:20200126154819j:plain

主郭北側虎口

画面中央の下るスロープが北側虎口。攻め手が来るとすればこちらを想定しているため坂虎口+横矢掛と、守りが厳重です。阿波国ではこういう匠の技には滅多に出会えないため、「おぉー!」と山林の中で声を上げてしまいました。お城好きじゃない人から見たら頭がイカレたと思われるかもしれません(笑)

 

坂虎口を下っていくと、見慣れた風景が。そう、先ほど周りを防護ネットで囲われ進むのを断念した展望台に戻ってきました。なるほど、展望台1階にベンチが置かれてますが、その奥の崖をよじ登ると主郭に行けるようになっているんですな。確かにそこには防護ネットがなく、よじ登った先人の跡がありました。。。って、・・分かりづらいわっ!!せめて看板の1つでも欲しかった(ーー;)

展望台の向こう側の藪の中から脱出。誰も居なくて良かった。一般の登山客から見たら完全に不審者です。通報されたかもしれません(笑)そうされないためにも、ホント看板の設置を望みます(^^;)

f:id:d_f_t:20200126161124j:plain

主郭下を見下ろしたところ

展望台の下。雑木が生えているあたりに多数の腰郭群がひな壇状になっているはずですが、上からのアプローチは無理そうなので、いったん山を下り、八幡神社側に回ってみます。

f:id:d_f_t:20200126161522j:plain

城の東麓の八幡神社

八幡神社無人ですが立派な神社でキレイに管理されていました。お賽銭をいれて「お邪魔します」と神様に一礼してから、社右手奥にある祠の裏に登れそうなところを見つけました。

f:id:d_f_t:20200126210107j:plain
f:id:d_f_t:20200126210044j:plain
八幡神社直上の腰郭

うーん、分かりにくいですかね・・左の写真中央やや左下、右の写真はそこの近景です。山の斜面が不自然に平らになっているのがおわかり頂けるでしょうか。

これが腰郭。1人~数名の兵がここで鉄砲・弓矢・石つぶて等で下からよじ登ってくる敵を迎えうつ訳です。

この上に少し広い曲輪があるようですが、足下の状態が非常に悪く、倒木多数。あと、この地域の土の特徴でしょうか?トレッキングシューズの爪を地面に引っかけてもすぐにボロボロと崩れて非常に登りにくいです。

この辺で撤収。阿波国では珍しい遺構の詰まった城跡でした。時刻は13時前。次に向かいます。

 

おまけ

あ~お腹すいた。。お昼ご飯は近くの徳島ラーメン店へ行きました(*⌒▽⌒*)

 

f:id:d_f_t:20200126212934j:plain

中華そば(大)550円 安っ!!(゜Д゜)

座敷が2,3席とカウンターのみのこぢんまりとした地元の方に愛されるお店でした。

徳島ラーメンは白、黄、黒の3系統があり、こちらは最も歴史の古い白系。あっさりした鶏ガラとトンコツの味がしました。麺は細めのストレート麺でスープに絡みます♪

城跡歩きの後って、無性に炭水化物食べたくなりますよね~。

量は少々控えめなので、城攻めの後は「大」注文するのがオススメです♪

美味しかった~(≧∀≦)

 

阿波国の城跡@西方城・高源寺城②へ